日本の神様・仏様  目次

 

日本の神さまと仏さまを紹介します。

 

神さま

 日本神話の特徴

  日本神話の神々

   別天神(ことあまつかみ)

   伊邪那岐命(いざなぎのみこと)
   伊邪那美命(いざなみのみこと)

   水蛭子

   波邇夜須毘古神(はにやすひこのかみ)

   住吉の三神

   天照大御神(あまてらすおおみかみ)

   月読命(つくよみのみこと)

   須佐之男命(すさのおのみこと)

   大国主神(命) (おおくにぬしのかみ)

   少名毘古那神(少彦名神)(すくなびこなのかみ)

   大物主神(おおものぬしのかみ)

   大年神(おおとしのかみ)

   大山咋神(おおやまくいのかみ)

   別雷神(わけいかづちのかみ)

   天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)

   建御雷神(武甕槌命)(たけみかづちのみこと)

   天香山命(あまのかぐやまのみこと)

   事代主神(ことしろぬしのかみ)

   八束水臣津野神(やつかみずおのみつののかみ)

   邇邇芸命(瓊々杵尊)(ににぎのみこと)

   大山津見神(大山祇神)(おおやまつみのかみ)

   天宇受売神(天宇鈿女命)(あめのうずめのかみ)

   猿田毘古神(猿田彦命)(さるたびこのかみ)

   天牟良雲命(あめのむらくものみこと)

   火照命(ほでりのみこと)
   火遠理命(ほおりのみこと)

   神倭伊波礼毘古命(神武天皇)(かむやまといわれびこのみこと)

   天児屋根命(あめのこやねのみこと)
   天種子命(あめのたねのみこと)

   大久米命(おおくめのみこと)

   邇芸速日命(饒速日命)(にぎはやびのみこと)

   宇摩志摩治命(うましまじのみこと)

   三輪山の神(みわやまのかみ)

   小碓尊(日本武尊)(おうすのみこと)

仏さま

   愛染明王(あいぜんみょうおう)

   阿若憍陳如(あじゃくきょうちんにょ)

   阿闍世王(あじゃせおう)

   阿修羅(あしゅら)

   阿難尊者(あなんそんじゃ)

   阿弥陀如来(あみだにょらい)

   韋駄天(いだてん)

   夷さま(えびすさま)

   閻魔大王(えんまだいおう)

   迦(訶)梨帝菩薩(かりていぼさつ)
    (鬼子母神)(きしもじん)

   観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)

   吉祥天(きちじょうてん)

   倶利迦羅明王(くりからみょうおう)

   軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)

   月天子(げつてんし)

   降三世明王(こうさんぜみょうおう)

   庚申さま(こうしんさま)

   光網童子(こうもうどうじ)

   虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)

   牛頭天王(ごずてんのう)

   五大力菩薩(ごだいりきぼさつ)

   五智如来(ごちにょらい)

   護法菩薩(ごほうぼさつ)

   金剛蔵王菩薩(こんごうざおうぼさつ)

   金剛薩埵(こんごうさつた)

   金剛夜叉明王(こんごうやしゃみょうおう)

   金毘羅さま(こんぴらさま)

   三宝荒神(さんぽうこうじん)

   地蔵菩薩(じぞうぼさつ)

   四天王(してんのう)

   釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ)

   釈迦の十大弟子

   深沙大王(しんしゃだいおう)

   周利槃特(しゅうりはんとく)

   十六羅漢と五百羅漢(らかん)

   須菩提(しゅぼだい)

   寿老人(じゅろうじん)

   上行菩薩(じょうぎょうぼさつ)

   常酔天(じょうすいてん)

   勢至菩薩(せいしぼさつ)

   常不経菩薩(じょうふぎょうぼさつ)

   聖天さま(しょうてんさま)

   世親菩薩(せしんぼさつ)

   雪山童子(せつざんどうじ)

   善財童子(ぜんざいどうじ)

   善無畏三蔵(ぜんむいさんぞう)

   大威徳明王(だいいとくみょうおう)

   大元明王(だいげんみょうおう)

   大黒天(だいこくてん)

   大自在天(だいじざいてん)

   大通智勝仏(だいつうちしょうぶつ)

   大日如来(だいにちにょらい)

   大梵天(だいぼんてん)

   荼枳尼天(だきにてん)

   達磨大師(だるまだいし)

   帝釈天(たいしゃくてん)

   転輪聖王(てんりんじょうおう)

   那羅延金剛(ならえんこんごう)

   仁王さま(金剛力士)(におうさま)

   日天子(にってんし)

   賓頭盧さま(びんずるさま)

   普賢菩薩(ふげんぼさつ)

   不動明王(ふどうみょうおう)

   弁才(財)天(弁天さま)(べんざいてん)

   宝生如来(ほうしょうにょらい)

   北斗菩薩(妙見菩薩)(ほくとぼさつ)

   布袋和尚(ほていおしょう)

   摩訶迦葉尊者(まかかしょうそんじゃ)

   摩醯首羅天王(まけいしゅらてんのう)

   摩耶夫人(まやぶにん)

   摩利支天(まりしてん)

   妙音菩薩(みょうおんぼさつ)

   弥勒菩薩(みろくぼさつ)

   無着菩薩(むじゃくぼさつ)

   文殊菩薩(もんじゅぼさつ)

   薬王菩薩(やくおうぼさつ)
   薬上菩薩(やくじょうぼさつ)

   薬師如来(やくしにょらい)

 

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日本神話の特徴

日本の神話は、世界の神話のなかでも独特の個性を持っています。Fujikiri

日本神話(日本人の思想)をキリスト教と比べてみましょう。
その特徴や独特の世界観が分かると思います。

まず、日本の神話では、人間は神から生まれています。
また神は、国土・山・川・海・草木・雨・風・火・五穀などの自然をも
お産みになられました。
つまり人も動物も山川草木も、すべてが神の子として生まれてきているのです。
ですから人間は神さまとは親子関係、自然とは兄弟のような関係を持つのです。
古来日本人は、人間と動植物を区別したりはしてきませんでした。
どちらも神の霊力によって生まれてきた血縁関係にあるからです。

他方、キリスト教では、神は自分に似せて人間をつくりました。
そして、人間以外のものはすべて 「人間のため」 につくったのです。
人間以外のものは、すべて人間が支配するという考え方です。
つまり神と人は別のもので、人間と他の生物も異なる存在なのです。
神と人間と自然の間に、格差をもうける思想です。

 

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別天神

別天神(ことあまつかみ)
 
 

  造化の三神     Nihonnalps

     天之御中主神 (あめのみなかぬしのかみ)
                天地宇宙の中心的存在 

     高御産巣日神 (たかみむすびのかみ)
                天地の生成を意味する神

     神産巣日神 (かみむすびのかみ)
              万物の生成を担当した神

 

     宇麻志阿斯訶備比古遅神 (うましあしかびひこじのかみ)
                       生物に生命の営みを与えた神

     天之常立神 (あめのとこたちのかみ)
              天そのものの神格 高天原にとどまって人々を守りつづける神

 

神話によりますと、Asi
初め、天地は区別がなく、混沌として、卵のような一気が空中にわたっていました。
やがて、清らかな気は昇って天となり、濁った気は降って地となりました。
この時、天の高天原(たかまがはら)に天之御中主神、次に高御産巣日神、
そして神産巣日神の三柱(みはしら)の神が成りました。
この三神は造化三神といい、天地をつくり出した神々であり、
のちの神々の祖神でもあります。

このころの国土はまだ固まっていなくて、どろどろとしたくらげのようでした。
その中から、葦(あし)の新芽が萌え出るようにお生まれになったのが、
宇麻志阿斯訶備比古遅神と天之常立神です。

以上の五柱の神は、高天原に生まれて特別に尊い神様で、別天神と申されます。

 

 

 

(注)

人間は一人、二人と数えますが、神々は「柱」という助数詞を用います。

 

 

 

この記事は古事記を元に、ほんの一部分を取り上げているにすぎません。
さらに詳しくお知りになりたい方や、神話に興味を持たれた方は、
古事記の現代語訳や解説書が、数多く出版されていますので、
是非そちらをお読みください。

 

 

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伊邪那岐命  伊邪那美命

 

伊邪那岐命 (伊弉諾尊) (いざなぎのみこと)Yasima
伊邪那美命 (伊弉冉尊) (いざなみのみこと)

大八島(大八州)(おおやしま)と多くの神々をお生みになった夫婦神

 

高天原に生まれた兄妹の神様です。
地上に新たな世界を作り上げる使命をおびて生まれてきました。
二柱(ふたはしら)の神は夫婦となり、
国土(本州・四国・九州をはじめとする八つの島々)をお生みになりました。

そのあと、海や河の神々、風や雨の神々、山や野の神々、
草木の神々などのほか、数々の神々を生み続けました。
そして火の神である火之夜芸速男神(ほのやぎはやおのかみ)、
別名・火之迦具土神(ほのかぐつちのかみ)を生んだとき、
伊邪那美命は火傷をしてしまい、それが元で命を失われてしまいました。

伊邪那美命は、死者が住む黄泉(よみ)の国に行かれました。
そして妻が恋しくて迎えに来た伊邪那岐命に、約束を破られ裏切られます。
そのため伊邪那美命は、完全に黄泉の者となり、
黄泉の国を支配する神々の上に立つ、黄泉津大神(よもつおおかみ)となられます。

 

(注)
人間は一人、二人と数えますが、神々は「柱」という助数詞を用います。

(注)
黄泉(よみ)
死後、魂が行くという所。
よみがえる(生き返る)は「黄泉から帰る」の意

 

 

この記事は古事記を元に、ほんの一部分を取り上げているにすぎません。
さらに詳しくお知りになりたい方や、神話に興味を持たれた方は、
古事記の現代語訳や解説書が、数多く出版されていますので、
是非そちらをお読みください。

 

 

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水蛭子

 

水蛭子(ひるこ)Hiruko

 

伊邪那岐命と伊邪那美命が結婚して最初に生まれた神。
障害があったため子として認められず、すぐに捨てられた。
(日本書紀では蛭児(ひるこ)は3番目の子とされ、
 3年たっても足が立たなかったため海に流されたとある。)

 

伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)は、
天つ神(あまつかみ・天上界の神々)に国生みを命じられました。

委任の印として天の沼矛(あめのぬぼこ)を授けられた二柱の神は、
天の浮橋(あめのうきはし)の上に立ち、
矛(ほこ)を下界へとさしおろし、かき回しました。
矛を上げると矛の先から海水がしたたり落ち、
それが積もり固まって島になりました。
その島は淤能碁呂島(おのごろじま)と名付けられました。

淤能碁呂島に降り立った伊邪那岐命と伊邪那美命は、
天の御柱(あめのみはしら)という天まで届く神聖な柱と、
八尋殿(やひろどの)という広い宮殿を作りました。

二柱の神は天の御柱を回って声を掛け合う結婚の儀式を行い、
契りを交わしました。そして最初に生まれたのが水蛭子(ひるこ)です。
しかしヒルコはぐにゃぐにゃしていて骨がなく、足腰が立たなかったため、
葦の舟に乗せて海に流してしまいました。
次に淡島(あわしま)が生まれたのですが、これも不完全な島だったので、
二神はこれもわが子として認めませんでした。

伊邪那岐命と伊邪那美命は国を生むことを止めて相談をし、Sitihukujinnh
ひとまず高天原へ帰って天つ神の判断を仰ぐことにしました。
天つ神は占いの結果、正しい順序で結婚の儀式をやり直すように命じました。
伊邪那岐命と伊邪那美命は結婚の儀式をやり直し、
その後次々と健やかな子を生んでいきました。

捨てられた水蛭子は摂津国(兵庫県)西の浦に流れ着き、
その土地の人々に拾われて育てられました。
人々は水蛭子に夷三郎という名をつけ、
夷三郎大明神(えびすさぶろうだいみょうじん)として祀りました。
この神がえびす様です。

えびす様は、海の神として漁業や航海を見守りました。
のちに農業や商業をもつかさどる神となり、
農家や商家でも祀られるようになりました。
そして七福神の一員となり、福徳の神様として人々に親しまれています。

えびす様は、夷、夷子、戎、蛭子、恵比須、恵比寿など多くの字を持ちます。

 

 

(注)
この記事は古事記のほか、日本書紀、西宮神社の言い伝えも参考にしています。

 

 

 

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波邇夜須毘古神

 Nenndo

波邇夜須毘古神  (はにやすひこのかみ)

病気の伊邪那美命(いざなみのみこと)の大便から生まれた、
土器などを作るのに使われる粘土の神

 

 

火の神をお生みになって、火傷され、病の床についた伊邪那美命は、
それでも神々を生み続けました。

苦痛のあまり吐いたへどからは、鉱山をつかさどる金山毘古神(かなやまひこのかみ)と
金山毘売神(かなやまひめのかみ)が生まれました。

はげしい苦しみから糞尿を漏らし、
その大便から粘土の神、波邇夜須毘古神(はにやすひこのかみ)と
波邇夜須毘売神(はにやすひめのかみ)が生まれました。

小便からは、水をつかさどる弥都波能売神(みつはのめのかみ)と
食物をつかさどる和久産巣日神(わくむすひのかみ)が生まれました。

伊邪那岐命(いざなぎのみこと)は伊邪那美命のなきがらを、
出雲(いずも)と伯耆(ほうき)の国境にある、比婆(ひば)の山に埋葬しました。

 

 

この記事は古事記を元に、ほんの一部分を取り上げているにすぎません。
さらに詳しくお知りになりたい方や、神話に興味を持たれた方は、
古事記の現代語訳や解説書が、数多く出版されていますので、
是非そちらをお読みください。

 

 

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住吉の三神

 

住吉(すみよし) の三神Ship
 (墨江・すみのえ)

  底筒之男命 (そこづつのおのみこと)
  中筒之男命 (なかづつのおのみこと)
  上筒之男命 (うわづつのおのみこと)

  伊邪那岐命の禊祓い(みそぎはらい)により生まれた、
  航海・海上守護の神

 

 

伊邪那岐命(いざなぎのみこと)は、
火の神を生んで死んだ妻の伊邪那美命(いざなみのみこと)が恋しくて、
黄泉の国に会いに行きます。

伊邪那岐命(いざなぎのみこと)は、伊邪那美命(いざなみのみこと)に、
「現世界に帰るために黄泉の国の神と相談するので、待っていてください。
そしてその間わたしの姿は見ないでください。」 と言われたのに、
その約束を守ることができませんでした。

神殿の奥に入った妻のことを待ちきれずに、殿内に入った伊邪那岐命は、
妻の変わり果てた姿を見てしまいます。
伊邪那美命の体にはウジ虫がたかり、
体の八ヵ所に八柱の雷神(いかづちがみ)が生まれていました。
恐ろしくなった伊邪那岐命は逃げ帰りました。

黄泉比良坂(よもつひらさか)で追ってきた妻と決別した伊邪那岐命は、
筑紫(つくし)の国の日向(ひむか)の橘(たちばな)の小門(おど)の阿波岐原(あわきはら)で、
黄泉の国の穢れ(けがれ)を洗い落とすために禊(みそぎ)をしました。

禊のために捨てた持ち物からは、
衝立船戸神(つきたつふなとのかみ)を初め次々と神が生まれました。

川の中流で身をすすいだ時、
禍の神である八十禍津日神(やそまがつひのかみ)と大禍津日神(おおまがつひのかみ)、
その禍を打ち消す神である神直毘神(かむなおびのかみ)と大直毘神(おおなおびのかみ)、
そして巫女の伊豆能売神(いずのめのかみ)の五神が誕生しました。Sea

水中に潜って穢れを洗い清めた時、
上記・住吉の三神と、
底津綿津見神(そこつわたつみのかみ)、
中津綿津見神(なかつわたつみのかみ)、
上津綿津見神(うわつわたつみのかみ)の
三柱(みはしら)の綿津見神(わたつみのかみ・海神)が生まれました。

最後に、
左目の穢れを洗われた時に、天照大御神(あまてらすおおみかみ)、
右目の穢れを洗われた時に、月読命(つくよみのみこと)、
鼻をお洗いになった時に、建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)の
三貴子(さんきし・みはしらのうずのこ)がお生まれになりました。

 

(注)
人間は一人、二人と数えますが、神々は「柱」という助数詞を用います。

 

 

この記事は古事記を元に、ほんの一部分を取り上げているにすぎません。
さらに詳しくお知りになりたい方や、神話に興味を持たれた方は、
古事記の現代語訳や解説書が、数多く出版されていますので、
是非そちらをお読みください。

 

 

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天照大御神

 

天照大御神 (あまてらすおおみかみ)Suna

高天原の最高神  日の神・太陽神
(皇祖神でもある)

 

伊邪那岐命(いざなぎのみこと)は、
死んだ伊邪那美命(いざなみのみこと)を迎えに黄泉の国に行きましたが、
妻の変わり果てた姿を見て恐ろしくなり逃げ帰ります。

黄泉とこの世の境目・黄泉比良坂(よもつひらさか)で、追ってきた妻と対決し、
決別した伊邪那岐命は、阿波岐原(あわきはら)で禊(みそぎ)をしました。

その時、捨てた装飾品や洗った体から、次々と神が生まれました。

そして最後に、
左目から天照大御神(あまてらすおおみかみ)、
右目から月読命(つくよみのみこと)、
鼻から建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)の
三貴子(さんきし・みはしらのうずのこ)がお生まれになりました。

伊邪那岐命は、三柱(みはしら)の貴い子を得てお喜びになり
天照大御神に高天原を、
月読命に夜の世界を、
建速須佐之男命に海原を
治めるように委任されました。Tannbob

天照大御神は、高天原で田地を開拓し、畑を耕し、
養蚕をなして、製絹の方法から織物の法まで授けられ、
沢山の神々を鎮めて、よく治められていました。

しかしある時、父の伊邪那岐命に追放された弟の須佐之男命が、
姉の大御神に会いにきます。
初めのうちは弟神の乱暴を善意に解釈し、とがめなかった大御神ですが、
ますます烈しくなる乱行に激怒され、天の岩屋戸(あめのいわやと)に
こもられてしまいました。
そのため天上も地上も真っ暗闇になってしまい、悪神が横行し、
あらゆる不幸や災禍が起こり始めました。

どうしたらよいかと、八百万の善神は相談し、祭りをすることにします。
天宇受売命(あめのうずめのみこと)が踊り、神々が楽しそうに笑っている様子を
不思議に思われた天照大御神は、戸を開けて身を乗り出しあたりをご覧になりました。

その時、天手力男神(あめのたぢからおのかみ)が、
大御神の腕をつかみ、外へ引き出しました。
すかさず、布刀玉命(ふとたまのみこと)が、
ふたたび中に入らぬよう岩屋戸の前に注連縄(しめなわ)を張りめぐらしました。

こうして、天上にも地上にも太陽の光が戻りました。

 

 

(注)
人間は一人、二人と数えますが、神々は「柱」という助数詞を用います。

 

 

この記事は古事記を元に、ほんの一部分を取り上げているにすぎません。
さらに詳しくお知りになりたい方や、神話に興味を持たれた方は、
古事記の現代語訳や解説書が、数多く出版されていますので、
是非そちらをお読みください。

 

 

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月読命

 

月読命(つくよみのみこと)Tukid

月の神。
月齢を数え、卜占(ぼくせん)や農耕に関わる。
満潮、干潮を支配する海の神ともされる。
日の神である天照大御神が伊邪那岐命の左目から
生まれたのに対し、月読命は右目から生まれた。

 

古事記より

伊邪那岐命(いざなぎのみこと)は、
死んだ伊邪那美命(いざなみのみこと)を迎えに黄泉の国に行きましたが、
妻の変わり果てた姿を見て恐ろしくなり逃げ帰ります。

黄泉とこの世の境目・黄泉比良坂(よもつひらさか)で、追ってきた妻と対決し、
決別した伊邪那岐命は、阿波岐原(あわきはら)で禊(みそぎ)をしました。

その時、捨てた装飾品や洗った体から、次々と神が生まれました。

そして最後に、
左目から天照大御神(あまてらすおおみかみ)、
右目から月読命(つくよみのみこと)、
鼻から建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)の
三貴子(さんきし・みはしらのうずのこ)がお生まれになりました。

伊邪那岐命は、三柱(みはしら)の貴い子を得てお喜びになり
天照大御神に高天原を、
月読命に夜の世界を、
建速須佐之男命に海原を
治めるように委任されました。

(月読命は、古事記ではこの誕生の話以降の登場はありません。)

 

日本書紀より

伊弉諾尊(いざなぎのみこと)は、三柱の御子神(三貴子)に、
「天照大神(あまてらすおおみかみ)は高天原を治めよ。
月読尊(つくよみのみこと)は天照大神と並んで天を治めよ。
素戔嗚尊(すさのおのみこと)は青海原を治めよ。」
と仰せられました。

ある日、月読尊は天照大神に命ぜられ、
保食神(うけもちのかみ)を訪ねて地上に降りました。

保食神は月読尊の接待のための食事の支度を始めました。
首を陸に向けると口から米の飯が、海に向けると大小の魚が、
山に向けると獣や獲物が出てきました。
その他色々な物を取り揃え、百個の机に沢山のご馳走を並べました。

ところが月読尊は、「口から吐き出したものなど、けがらわしい」
と怒り、剣を抜いて保食神を殺してしまいました。
そのことを天照大神に報告すると、天照大神は立腹され
「もうおまえには会いたくない」と仰せられて、
月読尊と一日一夜、隔て離れて住むようになりました。

その後、天照大神が天熊人(あまのくまひと)に保食神の様子を見に遣わすと、
保食神の死体から牛馬や蚕、五穀が生まれていました。
天熊人はこれらを持ち帰って天照大神に献上しました。

天照大神は「これらは民が生活するために必要なものである」と言って喜び、
田畑にその種を蒔かせ、これが農業のはじまりとなりました。
また天照大神は口に蚕を含んで糸を引き出し、養蚕を起こされました。

 

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日本書紀では、三貴子は伊弉諾尊の禊で生まれたとされるほかに、
伊弉諾尊と伊弉冉尊(いざなみのみこと)の間で生まれたとする記述もあります。

月読尊は、無残にも保食神を殺してしまわれたのですが、
それにより農業と養蚕のきっかけを作られたということになります。
そして暦や満潮・干潮を司り、農耕に深い関わりを持つ神となられました。

月読命はその重要な役割にも関わらず、
記紀神話ではほとんど活躍が書かれていません。
それにはある政治的な意図が有り、神話から削除されたのではないか
とする説もあります。

 

 

 

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須佐之男命

 

建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)Murakumo
須佐之男命(すさのおのみこと)

八俣の大蛇(やまたのおろち)を退治し、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)を
天照大御神(あまてらすおおみかみ)に献上した勇猛果敢な神

 

 

黄泉の国から戻った伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が、禊(みそぎ)をすると、
捨てた装飾品や洗った体から次々と神が生まれました。

その最後に、建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)が、
天照大御神(あまてらすおおみかみ)、月読命(つくよみのみこと)、と共に
お生まれになりました。

伊邪那岐命は、天照大御神に高天原、月読命に夜の世界
建速須佐之男命に海原を治めるように命じました。

その後、天照大御神と月読命はそれぞれの国をりっぱに治めていましたが、
須佐之男命は、海原の国を治めないで泣いてばかりいました。
理由をたずねる父に対し、「母が恋しく、母のいる黄泉の国に行きたい」
と答えた須佐之男命は、父を怒らせて追放されてしまいます。

須佐之男命は、高天原の姉の天照大御神に会いに行きます。
しかし高天原で暴れ回り、姉を怒らせて天の岩屋戸隠れの原因となります。
そして、八百万神々の会議にかけられた須佐之男命は、高天原を追放されてしまいます。

高天原を追放された須佐之男命は、出雲国(いずものくに)に降り立ちました。
そして、毎年現れては土地の神の娘を食べてしまうという
八俣の大蛇(やまたのおろち)を退治し、その尾の中から不思議な剣を手に入れます。
須佐之男命はその剣を、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)と命名し、
姉大御神にお詫びの印として献上しました。
これがのちの草薙剣(くさなぎのつるぎ)で、三種の神器のひとつとなりました。

須佐之男命は、八俣の大蛇から救った櫛名田比売(くしなだひめ・稲田を司る女神)を
妻としてむかえ、出雲に留まることに決めました。

 

 

 

八岐の大蛇  作詞・作曲者不詳  文部省唱歌

 

1.めぐらす垣根              門八つ造り
  その門毎に               棧敷しつらへ
  棧敷一つに               酒槽一つ
  その槽槽に               酒をぞ満てたる

2.八岐の大蛇               近づき來り
  その門毎に               頭さし入れ
  頭一つに                 酒槽一つ
  酒飲み飲みて              酔ひてぞ臥したる

3.尊は立ちて               今こそ時と
  その御佩の               劒引抜き
  一つ一つに               尾頭八つを
  切捨てませば              流るる血の川

4.年毎 人を               來て取食ひし
  その醜大蛇               ここに滅びて
  尾より出でたる             御劒一つ
  我がすめろぎの            寶とたふとし

 

    『尋常小学唱歌(五)』   大正2年

 

 

この記事は古事記を元に、ほんの一部分を取り上げているにすぎません。
さらに詳しくお知りになりたい方や、神話に興味を持たれた方は、
古事記の現代語訳や解説書が、数多く出版されていますので、
是非そちらをお読みください。

 

 

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